CRUSH

生暖かい月曜日の朝、一本の電話があった。ポツリと一言エライことです。
西村京太郎の『十津川警部事件です』というような口調で、まったりした頭の中に聞こえてきた。
大阪市の茨木市の山中にCRUSHしたヤマハFZ1が、昨夜から放置してあると言うことだった。

引取場所の詳細を尋ねると、茨木市上音羽にある水道受水場の空き地という情報だけだ。
早速場所の特定をするために、グーグルマップを見たがなかなかわからないので、茨木市水道課に電話して受水場の位置を教えてもらうことにした。昼の休憩時間にもかかわらず、親切に対応していただいたのだが、上音羽のあとの番地がもともとついていない住所なので、言葉での場所説明が原始人的な頭脳の私には理解できない。仕方ないので地図をお互いに見ての説明となった。ああだこうだといいながら20分ほどして県道110号線の茨木市と豊能郡の境目にあることが判明した。親切な茨木市水道課の伊藤さんに感謝した。伊藤さんという名字の人で印象の悪い人にはこれまでに会ったことが無い、これで良い印象の記録が更新されることになった。

早速ホンダACTY2号車 HA3型 走行距離125915KMの出動です。片道50KM往復100KMの仕事だけれども小さな旅のはじまりだ。ガソリン満タンにして空気圧調整をして宇治西ICから茨木ICに向かう。
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高速道路の道中は退屈だ、周りには10トンや11トンのでかくて四角いトラックがブンブン勢いよく走っていて、こちらが恐怖感を感じて隅っこを走ることになる。まさに命がけだ。
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茨木ICから水道受水場までは、センターラインのある道路だが第二名神茨木北の工事車両が頻繁に往来するので道路は砂だらけだった。FZ君は多分この砂の上にタイヤが乗っかって滑ったのかもしれない。巣から落ちた燕の子供のように、傷だらけのFZ君は私の助けを待っていた。幸いにも押して転がることができたので、ACTYには簡単に乗せることができたので大助かりだ。
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帰路のクネクネ道で銀行員のお兄さんが、後ろの荷台に四角い箱をつけたまま転倒して道路をふさいでいて、あやうく引きそうになった。そういえば私達がFZ君を積み込んでいる時に、くわえタバコに半キャップのヘルメット、しかもあごひもをはずして、片手で携帯さわりながら走って行った不思議な銀行員さんだった。立ち上がってスーパーカブ110(中国製)を起こしていたので、無事であることを祈って素通りした。
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重い雲に覆われた京都に着いたのは5時頃になり、2時間30分程で100KMの回収作業になりました。依頼者様はJBRの引取サービスに加入されていたので回収費用は無料になります。加入していないと引取基本料金5250円+(525円×100)+高速代1000円の58750円の出費になるところでしたね。